夜型の生活を続けると記憶障害になる?体内時計は記憶力に影響する
東京大学などの研究で、体内時計が人間の記憶力に影響していることが分かったんだ。
正確にいうと、体内時計の働きが壊れると、記憶することはできるけど、記憶の想起(記憶を思い出すこと)に障害が出ることが明らかになっているんだ。
体内時計ってなんですか?
規則正しい生活リズムを持った人は、
日中、活発に活動出来て、夜になると眠くなるよね。
人間の体には、体内時計という機能があって、
体内時計が体内のホルモンなどを調整して一日の適切な時間に適切な状態になるようにしてくれているんだ。
そうなんですね!
その体内時計ってどうなると壊れてしまうんですか?
そうだね。
今日は体内時計が崩れる原因や
体内時計を調整する方法について話すね!
特に思春期は体内時計が遅れやすいので、
夜型の生活をつづけると、「概日リズム睡眠・覚醒障害」と呼ばれる病気と診断されることにも繋がるから気を付けてね!
病気ですか!?
解説お願いします!
記憶を思い出すには体内時計の働きが必要
東京大学などが行った研究によって、体内時計が記憶の想起(思い出し)に影響することが分かっている。
脳内(海馬)の生物時計が壊れた遺伝子操作マウスでは、記憶を思い出せなくなったことから、体内時計が記憶の想起(思い出し)に貢献していることが初めて明らかとなった。
東京大学大学院農学生命研究科・農学部
さらに、この研究では、体内時計が記憶を想起させる(思い出す)メカニズムについても発見しました。
体内時計は神経伝達物質ドーパミンの情報伝達を活性化させて、グルタミン酸受容体のリン酸化を引き起こすことで記憶を想起させるメカニズムを発見しました。この結果に一致して、ドーパミン情報伝達を活性化させると、遺伝子操作マウスが記憶を思い出せるようになること(想起障害の改善)も示されました。
東京大学大学院農学生命研究科・農学部
つまり、体内時計が壊れていると、ドーパミンの情報伝達が損なわれ、
その結果、学習と記憶に必要であると言われる
神経伝達物質のグルタミン酸受容体のリン酸化が低下し、
記憶想起の障害が起こることが分かったということです。
思春期(10~20歳頃)は体内時計が壊れやすい
もともと人間の体内時計の周期は
24時間より少し長くできています。
通常は、朝起きた時に日の光を浴びることに
よって体内時計のずれを修正しています。
しかし、長い休校期間のために、
外出することもなく、夜型の生活を続けていると、
生活リズムが崩れ、体内時計が壊れます。
特に思春期においては、
睡眠・覚醒リズム(体内時計)が遅れやすく、
「概日リズム睡眠・覚醒障害」という病気に
なりやすいです。
特に小学校高学年~20歳くらいにかけてはかかりやすいと言われる病気のため、休校期間に不規則な生活や夜型の生活を長期間続けることはかなり危険です。
光を使って体内時計を治す
体内時計を治すには、
体内時計に強く影響する”光”を利用します。
太陽光はひじょうに強力なので、
窓際や屋外で30分~1時間ほど太陽光をあびれば、
体内時計をリセットできます。
ひどい場合は、医師の指導により、
体内時計を調節する効果のある
メラトニンのサプリメントなどを処方することもあるそうです。
規則正しい生活を送り体内時計を正常に保とう
休校期間で、
夜型の生活を送ってしまっている
学生も多いと思いますが、最悪の場合、
「概日リズム睡眠・覚醒障害」という病気になり、
記憶想起に障害を起こす可能性もあります。
そのため、休校だからと気を抜かず、
規則正しい生活を送りましょう。
外出自粛中ですが、
早朝に窓際で日の光を浴びるなど
積極的に朝起きたら日の光を浴びましょう。
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